第7回 小学館ライトノベル大賞 ルルル文庫部門 入選者発表! 名前と作品名をクリックするとあらすじが読めます。

大賞 賞金200万円 
該当作なし

ルルル賞  賞金100万円 
該当作なし

優秀賞&読者賞  賞金50万円 
塚原湊都「月華の楼閣」
好評発売中

奨励賞 賞金30万円 
河市晧「山姫と黒の皇子さま〜遠まわりな非政略結婚〜」
好評発売中
総評:坂口友美(ルルル文庫編集部 副編集長)
 第7回小学館ライトノベル大賞ルルル文庫にたくさんのご応募をいただき、ありがとうございました。応募総数136点のうち、一次選考通過が38点、二次通過7点、三次通過4点、最終審査を経て2点が受賞となりました。
 優秀賞と読者賞のW受賞となった『月華の楼閣』は、端整な筆致で架空の中華世界をしっかりと構築していました。多彩なキャラクターたちが登場し、それぞれがそれぞれの思うところを懸命に生きている様が鮮やかに描かれていて、読み応えがありました。
 ただ、ヒロインの相手役である清鳳のキャラクターとしての立ち方がやや漠然としていて、ラブロマンスとして盛り上がりに欠けて見えたのが残念でした。
 また、ストーリーが錯綜しすぎて、効果的に構成できているとは言いがたいところも見受けられました。キャラクター同士の、せつなくねじれる関係性は十分に構築できているので、それをもう少しだけ上手く整理して、心理描写を丁寧に追い、物語を盛り上げられるとなお良かったと思います。
 奨励賞の『山姫と黒の皇子さま〜遠まわりな非政略結婚〜』は、文章がキラキラとした輝きに満ち溢れていて、ラブロマンスを書くのにいかにもふさわしい!という感じがとても素晴らしかったです。チャーミングなキャラクターたちが織りなす可愛らしいお話で、楽しく読みました。
 ただ、せっかくの「山姫」なんだから、もうちょっとパンチがあってもよかったかも? ヒロインが起こす騒動や物語全体の起伏にもう少し強弱があると、よりイキイキしたかなと思いました。
 また、つまるところ「誤解」「勘違い」モチーフのお話なので、「なーんだ」とか「なんで?」とかにならないよう、より細心な説明が必要かなと思いました。誤解や勘違いに至る過程や状況を丁寧に描いて、複雑に込み入った状況とキャラクターたちの繊細な心理を組み上げた上で、最後は愛の力で薙ぎ倒す…というふうに構成できると、より爽快になったと思います。
 惜しくも受賞を逃した『シャルロット姫の冒険〜トキメキの恋探し〜』は、極端な設定ながらも愛嬌たっぷりのヒロインが引っ張る、楽しい作品でした。ただ、物語の主軸が姫の恋愛相手探しにあるのか、隣国の新王を巡る陰謀の解明にあるのかが中途半端で、読んでいてゴールを見失いかけました。また特に後半は描写が荒く、書き急いでいる感じがしたのが残念です。より個性的な、オリジナリティのある次回作に期待します。
 もう一作、『イツワリ姫と本物のコイゴコロ』も、達者でユーモラスな筆致と元気でイキのいいキャラクターが楽しい作品でした。一人称でテンポよく綴られ、とても読みやすかったです。ただ、かなり早い段階から物語のオチが読めてしまいました。期待に応え予想を裏切るようなアイディアが、もうひとつ欲しかったところです。この筆力を生かした、よりドラマチックで深みのある作品で、再挑戦をお待ちしています。
 受賞者の方には担当編集者がつき、デビュー目指してがんばっていただきます。客観的な視点を取り入れ、読者に対するサービス精神を意識できるようになれば、プロとしても十分に活躍していけると思います。  読者のみなさま、受賞者の方の作品がルルル文庫に登場する日を楽しみにお待ちください!
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