第8回 小学館ライトノベル大賞 ルルル文庫部門 入選者発表!
ルルル文庫イラスト大賞結果発表
ルルル文庫オフィシャルホームページ
第8回 小学館ライトノベル大賞 ルルル文庫部門 入選者発表! 名前と作品名をクリックするとあらすじが読めます。

大賞 賞金200万円 
該当作なし

ルルル賞  賞金100万円 
該当作なし

優秀賞&読者賞  賞金50万円 
市瀬まゆ「覇王の娘 〜外つ風は琥珀に染まる〜」
好評発売中

優秀賞 賞金50万円 
当真伊純「八百万戀歌」
好評発売中

奨励賞  賞金30万円 
該当作なし
総評:坂口友美(ルルル文庫編集部 副編集長)
 第8回小学館ライトノベル大賞ルルル文庫にたくさんのご応募をいただき、ありがとうございました。応募総数95点のうち、一次選考通過が32点、二次通過10点、三次通過5点、最終審査を経て2点が受賞となりました。
 優秀賞と読者賞のW受賞に輝いた『覇王の娘 〜外つ風は琥珀に染まる〜』は、魅力的なキャラクター群と骨太でドラマチックなストーリー展開に思わず惹き込まれた力作でした。素直で愛らしい王女と聡明で勇敢な武将の心が、山あり谷ありのうちに通い合っていく様子には、ドキドキさせられました。
 ただ、後半はさすがに駆け足になってしまったかもしれません。また、逆に序盤は力が入りすぎたか文章が硬く長く、漢字も多く表現に凝りすぎているきらいがあり、物語に入りづらい印象を読者に与えてしまいそうです。文体や世界観の持ち味を損なうことなく、読みやすくわかりやすく書くことに留意できれば、より良いものを書いていけそうです。期待しています。
 同じく優秀賞の『八百万戀歌』は、古代日本を舞台に、ときにユーモラスにときにシリアスに、壮大かつロマンあふれる物語を展開させて、最後まで飽きさせませんでした。周到にはられた伏線も効果的だったと思います。
 ただ、ひとつの場面で視点人物が切り替わったり、描写や説明が一足飛びでひとりよがりな部分が多く、わかりにくくてもったいない!と思ってしまった点が多々ありました。もっとゆっくり丁寧に描写し、読者を楽しく萌えさせてあげられる工夫ができるようになれば、この先も活躍していけるのではないでしょうか。
 最終審査に残ったものの残念ながら受賞には至らなかった三作品のうち、『イブが喰らえし禁断の果実』は、キャラクター同士の軽快な会話が楽しく、萌える要素と劇的な展開がある作品でした。しかし文章がまだまだ不明瞭で、世界観の説明が不足していたり、キャラクターを立てて読者の共感を誘う工夫が足りないため、物語に入りにくい印象を残したのが残念でした。読みやすく書く努力をして、若い感性を生かし、よりステップアップしていただきたいです。
 『押しかけ執事と無言姫 〜こんな執事はもういらない〜』は、文章のテンポが良く、濃いキャラクターたちが揃い、凝ったストーリー展開も楽しく読めました。ただ、ヒロインの台詞が魔導クッションの表示で常にカタカナ表記というのは、読みづらかったかもしれません。中盤からはモノローグなどを上手く使って、読みやすくなっていただけに残念です。また、全体にもう少しだけ恋愛要素を強めた方が、読者に喜ばれそうだなと思いました。
 『猛禽令嬢のエスタンピ』も、複雑なストーリーを読ませきるキャラクターの魅力にあふれた作品でした。ただ、どのキャラクターも個性が強すぎて、愛嬌に欠けて見えたのが気になりました。特にヒロインは、冒頭でもう少し丁寧に描写してあげて、いじらしく見えるようにしないと、読者が感情移入しづらいかなと思いました。ですが、それぞれに事情のあるキャラクターとそのドラマを、しっかり書ける筆力は貴重です。今後もがんばっていただきたいです。
 受賞作2点は担当編集者と協力して改稿を進め、近々ルルル文庫からデビューの予定です。これからも自分の個性を生かし、客観的な視点と読者へのサービス精神を忘れず、わかりやすく伝え楽しませることを肝に銘じて、プロ作家として活躍していっていただければと思います。読者のみなさま、ご期待ください。応援よろしくお願いいたします!
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